小売側の代金決済の遅延という問題も目立つ。しかし、これは小売側だけの問題ではない。売上至上主義のもと、アパレルメーカーが数字を上げるために「返品してもいい」という条件で商品を納入し、シーズン前から先物商品を無理に小売側に押しつけ、販売するケースが常態化している。だが、SPAの台頭に見るように、こうした商習慣は少しずつほころび始めている。小売業が海外企業を相手に委託生産や直接輸入を行う場合は完全買取だ。完全買取に踏み切る通販企業や衣料専門店チェーンも増えてきた。そもそも、この返品制度は50年代に入ってから確立されたもので、日本古来の伝統ではない。