餃子日本一の都市として有名な栃木県宇都宮市。この人口四〇万人の都市にいったい何軒の餃子専門店があるか知っているだろうか。その数はじつに三〇軒近くにもなるという。京都内に存在する餃子専門店がほぼ同じ数であるため、それがいかに多いかがわかる。宇都宮市はまさに餃子の町と呼ぶにふさわしい。しかし、宇都宮でなぜ、ここまで餃子が名物になったのだろうか?宇都宮餃子会によると、その理由はいくつかあるという。まず、ひとつは戦争中に中国に出兵した陸軍の駐屯地が宇都宮に置かれていたため、中国からの復員軍人がお店にたくさん訪れたこと。また宇都宮の気候が、餃子消費地として知られる中国泉北部の内陸性気候と類似していたことも大きい。宇都宮もその地と同じで季節によって寒暖の差が激しい気候のため、夏はスタミナ料理として、冬は体を温める料理として餃子が重宝されたという。さらに、原料となる小麦、そして具に使われるニラの生産量・収穫量が多かったことも餃子文化を後押ししていった理由のひとつだろう。こうした理由から年々餃子の消費量を増やしていった宇都宮市は一九九〇年、それまでの餃子の年間購入額が日本一だったため、「宇都宮は餃子日本一」と、市のアピールに餃子を活用するようになった。そんな宇都宮には生の餃子をお店で購入して家で調理して食べる「餃子持ち帰り文化」という、餃子の町ならではの伝統がある。
(参考)
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