確実な効果があるとは言えません

2012-02-06

意識転換のためにわざと「とらわれ」に苦しませるための方法であり、それをベースとして、次に庭掃除などの身近な作業を通じて、「はからい」なしに「おのずから」起こる心の動きに気づかせていきます。そうして、本人の自覚を深め、強迫症状という「とらわれ」を必要としない心の状態に導くのです。療法は、そのままの形で用いられることはほとんどないとは言え、その考え方は非常にすぐれたもので、私も日々の臨床で自分なりに応用して用いています。精神療法としては、ほかには行動療法なども有力ですし、精神分析療法を行っている人もいます。しかしいずれにしても、この疾患に対する精神療法の基本は、患者さんの訴えを倦まずに聞き、その苦しさを受け止める傾聴と、患者の訴えのしつこさに負けない治療者の粘り強さだと思います。強迫神経症には薬物療法も併用されます。抗不安薬や抗うつ薬などですが、あまり確実な効果があるとは言えません。神経症という、精神病よりは軽症を意味する名称で呼ばれていながらも、なかなか難治な疾患であると言えます。