北米自動車市場の第2のジャンプ期は、1960年代の半ばから70年代の初めまでである。北米市場は、60年の一時的なリセッションによって総需要の減退を経験するが、それ以降は600万台から800万台までの拡大となっている。ただしこの時期には、ビッグスリーの大型化移行路線のすきを突いた小型車、とくにアメリカンモータースが投入した2000Eクラスのコンパクトカーの成功と、欧州からの輸入車、とくにVW(フォルクスワーゲン)ビートル(かぶと虫)の増加があったからこそ、これだけ市場が拡大したのだといってよい。
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アメリカでは、50年代まではファミリー1台の保有形態だったのが、複数保有するファミリーが増え、とくに家庭の主婦などが自分の車を持つようになって、セカンドカーとして廉価な中型車や小型車に人気が集まった。そして、この複数保有の傾向はその後も続き、家庭の主婦だけでなく、社会に進出した女性やハイスクールの学生、大学生が、それぞれ自分の車を持つパーソナルカー志向が強まっていく。複数保有の中心は、中型のコンパクトカーよりもサブコンパクトカーと呼ばれる小型車に移り、その先頭を切ったのがVWビートルであり、その後、1960年代後半から輸出を急増させた日本の小型車だった。