「披露宴、来てくれるよね。彼女の誕生日にしたんだ」。また、誕生日の話だ。君の誕生日については、何のコメントもなかった。彼は、今日が君の誕生日であることに気がついていなかった。まったくの偶然だった。イヤな偶然だった。またしても、「ハッピーバースデー・トゥー・ユー」のコーラスが聞こえてきた。レストランは、お誕生日サービスをやめるべきだと思った。ここに1人、悲しい気持ちでいる女の子がいるのだ。それから、さんざんのろけ話を聞かされて1人の部屋に戻った時には、12時を過ぎていた。宅配便の不在連絡票もなかった。留守電にも、メッセージは1つも入っていなかった。シャワーを浴びながら、涙が出た。あと1分で、誕生日が終わる。やっぱり何もないんだわ。その時、電話が鳴った。君は、あわててとった。「ばーか」ガチャン。グッドタイミングのイタズラ電話だった。時計を見ると、日付が変わっていた。
[オススメ]
知られざる祝電のルール