マウンテンゾーンは三つのC〈コンテンツ、コミュニティ、コマース〉を垂直市場の鍵とし、製品販売を目的としながらも、コンテンツの質を重視したサイトづくりに努めている。登山家などのプロに記事を執筆してもらうと、その分コスト高になってしまう。しかしファンをサイトに引き付けておくと同時に、アウトドアスポーツファンの安全意識を高めるという効果がある。登山中の事故など悲惨なニュースも、顧客の教育かつ関連商品の売上げにつながるソースとして有効活用している。例えば、雪崩やスキーの追突事故のニュースを流せば、雪崩安全対策ビデオ・書籍・ギア、ヘルメットの売上げが増加するのだ。マウンテンバイクやスノーボードの大会、ワールドカップ、エコチャレンジ、エベレスト遠征などのオフラインのイベントのサイバーキャストによって、Tシャツや帽子、地図などの売上げが増加するという現象も生まれる。目下の同社の目標は、一般ユーザー200万人達成で、現在のビジネスモデルの成功が証明されれば、新たな業界販売サイトの構築を計画している。マウンテンゾーンは「マウンテンポータル戦略」と称し、コンテンツやコミュニティを求めるサイトと提携することによって、ユーザーの増加を狙っている。コンテンツやコミュニティの提供は当然、商品販売だけのサイトよりコスト高になるが、コンテンツに関連した広告を掲載することで顧客獲得コストは削減できる。特に巨大なユーザーベースを抱えるESPNやライコスなどの流通パートナーにコンテンツを提供すれば、宣伝費が抑制できることになる。製品の仕入れは、各関連製品の販売を専門とする卸売業者6社と、フルフィルメント業者を利用している。フルフィルメント業者の活用によって自社での在庫は最小限に留めており、在庫ゼロを目標としている。